第7章 野菜: 続けて収穫するためのプランニング

第7章 野菜  VEGETABLES



ఔ 続けて収穫するためのプランニング PLANNING A CONTINUITY OF PRODUCE ఔ




 あなたの庭の収穫量を最大にする方法は2つあります。第一の方法は、土壌の非常に肥沃な状態を保つことで可能な限り高い密度で生育させる方法です。私が紹介した土の管理法の原理はそれを可能にしてくれると思います。つねに有機物や自然の植物の栄養を加えていく必要がありますが、たくさんの収穫でその努力は報われるでしょう。

 収穫量を最大にする第二の方法は、栽培の時期をできるだけ長くすることです。栽培期間を前と後ろに長くすれば、それだけ収量も増えます。長くするには温室やコールドフレーム、クローシュ、さらにビニールのマルチングなどが必要になります。

 シーズンの最初は温室内でポットや育苗トレイなどに種をまくことから始めます。種まきを始める時期はふつう1月の終わりから2月の初めです。あまり早く始めても意味がありません。というのは植物は温度だけでなく昼間の長さに反応するからです。温かい温室で12月に始めても、昼の長さに反応する植物は、日が長くなってこないと反応しません。

 最初の収穫は、温室の中でポットや栽培用バッグ、あるいは温室内の畝から始まります。レタスやラディッシュなどのサラダ用野菜はポットでよく育ちますし、直接畝に植えることもできます。この方法の欠点は、広さがとても限られることです。この時期の温室にはとても十分なスペースがないことはよくわかっています。

 そこでコールドフレームやクローシュが本領発揮です。温室からあふれ出た植物をコールドフレームに入れましょう。気温が低いと成長は遅くなりますが、それでも早い時期に収穫できます。種をまく少なくとも2週間前に予定の場所にクローシュをかぶせておいて土を温めておきます。これを使えば、外気のもとで育てるより1週間から1か月も早くよい野菜の収穫ができるでしょう。ほかには、冬の初めにビニールのマルチングで地面をおおって土壌を乾いた温かい状態に保ち、はやく栽培を始められるようにすることもできます。

 庭に温室がなくても、スペースがあればホットベッドを作って利用すればシーズンの早い時期から野菜を育てることができます。農場の肥やしにつてのない都会のガーデナーにもホットベッドは二つの利点があります。

 たいていの地域では、たとえ大都市の中心でも、新鮮な馬糞は入手可能です。もち見つけるのがむずかしければ、職業別電話帳の乗馬クラブをチェックしてみてください。一つや二つは必ず見つかると思います。

 もちろん、新しい馬糞を庭ですぐに使うのはいけません。少なくとも半年程度、できれば1年ぐらいは積み上げておいてから使います。少なくとも90㎝四方で、高さも90cmぐらい必要で、可能ならもっと大きく積み上げます。この馬糞の山の上に15cm程度の厚みの土を載せて、一週間ほど放置し土を温めます。棒を差し込んでみて温度を手で調べるてみます。

 いったん温まったら、その上にコールドフレームを設置して、表層の土に種をまくなり野菜苗を植えるなりします。しばらくたつと馬糞の山は冷えてきますが、季節が進んでだんだん暖かくなってきますから大丈夫です。シーズンの終わりにはボーダーに使えるような良質の堆肥の山ができあがります。



 シーズンの終わりには、遅くに種をまいたり植え付けた野菜にクローシュをかぶせて、最初の霜が降りる前に収穫できるようにします。トマトもクローシュをかぶせてやると、最後の実を熟させるのに役立ちます。

 フレームや温室では、冬を越して次のシーズンの初めに収穫できるようにいろいろな植物の種をまくこともできます。

 屋外で継続的に端をまき続けるのはちょっとした頭痛の種ではあります。レタスの種を定期的にまくことでずっと収穫を続けられますとアドバイスするのは簡単ですが、実際にそれを実行するのはむずかしいことは私も苦い体験からわかっています。種まきを忘れて数週間ほったらかしにするのは世の中で一番簡単なことです。私の庭ではそういう場合、店で買ったりはせず、それなしでしばらく何とかします。新鮮な野菜が大好きな私ですから、まもなく十分に気を付けるようになります。

 幸運にも菜園でのこの方法はとても容易です。というのはすべての野菜がとても小さな区画で栽培されているからです。いつも庭を回っていると、次に何が必要かが容易に分かるように慣れてきます。

 植え付けられるのを待つ植物をいつも準備が完璧にできるように努力しましょう。私の庭のパティオにはたくさんの植物がポットやボックスで育って、出番を待っています。いくつかは無駄に終わって堆肥ヤードに投げ込むことになるかも知れませんが、そういうことはめったにはないと思います。